導入事例

コスト増の海外クラウドサーバーからの移行でパフォーマンスは変わらず32%コストダウン!

スパイラル株式会社 VOTE FORカンパニー 様

スパイラル株式会社 VOTE FORカンパニーは、国政選挙や地方選挙でのインターネット投票の実現に向け、システムの仕様や要件定義の設計から開発を行い、投票環境の向上を目指しています。同社が展開している自治体の広報紙オープンデータを活用し、記事ごとにデータベース化してインターネットに無料配信するサービス『マイ広報紙』では、クラウドサーバーの運用コストを削減するために「さくらのクラウド」への移行を検討。ドル払いから円払いになることでコスト削減を見込めることから移行を決めました。同時にCDNサービスも「ウェブアクセラレータ」へと移行したことで、キャッシュヒット率も向上。単純な為替変動の影響だけではなく、サーバーの料金体系・価格なども含め、サーバーパフォーマンスを変えずに3割以上のコストダウンを実現して、ユーザーの利便性を高めた事例をご紹介します。

課題
海外サーバーは為替変動でコストが安定しない
円安で利用料高騰したのでコスト削減が必要
月額の変動が激しい
効果
パフォーマンスは落とさず32%コストダウン
セキュリティの担保やサービスの安定性を獲得
サーバー費用は月額固定で明瞭に

円安でコスト増となった海外クラウドサーバーからの移行を検討

 スパイラル株式会社 VOTE FORカンパニーは、インターネット投票の実現を目指しており、2018年には茨城県つくば市において、マイナンバーカードとブロックチェーンの技術を用いたネット投票システムの実証実験を成功させています。

 同社で運営する数多くのメディアの1つに、自治体広報紙プラットフォームの「マイ広報紙」があります。広報紙のオープンデータを活用し、記事ごとにデータベース化してインターネット上で無料配信するサービスです。1000以上の自治体から収集した広報紙データを外部サービスに二次配信し、自治体が発信する広報紙情報をPCやスマートフォンで誰でも閲覧できるようにしています。

スパイラル株式会社
社内情報セキュリティ推進部
部長
細沼 謙介氏

 「マイ広報紙」のプラットフォームは海外クラウドサーバーで運用していました。利用料金はドル払いで2021年までは為替レートが比較的安定していたものの、2022年に円安が急激に進行。ドル払いの利用料金が、日本円で見ると大幅なコスト増に見舞われることになりました。「そこでクラウドサーバーのコスト削減を考え始めました。まず考えたのは、現状のままコストを抑えるアプローチです。しかし海外クラウドサーバーではどうしても為替変動リスクから逃れることはできません。そこで同等のパフォーマンスが出せる国内サービスを検討し始めました」と同社の社内情報セキュリティ推進部部長を務める細沼謙介氏は話します。

 細沼氏は以前、個人で「さくらのレンタルサーバ」や「さくらのVPS」を運用していた経験から、クラウドサーバーを扱う国内ベンダーを比較する中で、さくらインターネットへとコンタクトを取ったと言います。

スパイラル株式会社
VOTE FOR カンパニー
開発チーム リーダー
宮本 祥太氏

 検討する上で、同社がクラウドサーバーに求めるポイントは6点ありました。「セキュリティが担保されていること。提供されているサービスが365日安定していること。国内のサーバーとデータベースであること。『マイ広報紙』は自治体のデータを扱うためこの点は外せないところです。そしてサポートが手厚いこと。ランニングコストが低いこと。管理画面がシンプルで学習工数が低いこと。これらを全て高水準で提供しているのが『さくらのクラウド』でした。同水準のクラウドサービスは国内で他にほとんどなかったことから『さくらのクラウド』への移行を決定しました」と同社Webエンジニアの宮本祥太氏は振り返ります。

 また「マイ広報紙」では海外クラウドサーバーのCDNを利用していましたが「さくらのクラウド」との親和性を考え、CDNも「ウェブアクセラレータ」へ移行しています。「『マイ広報紙』は広報紙のPDFデータをテキストデータ化し、登録しています。記事数で言うと毎月3万件以上で、データ登録には膨大な手間と負荷がかかります。アクセスするユーザーの記事閲覧に対する負荷を下げ、アクセシビリティを上げるために、CDNの導入は必須でした」(細沼氏)。

丁寧なマニュアルも、導入時の評価ポイント

 海外クラウドサーバーから「さくらのクラウド」への移行は、ほとんどトラブルなくできたそうです。「これまで海外クラウドサーバーからCDNを設定していたので『さくらのクラウド』から『ウェブアクセラレータ』を設定する方法や、ユーザーのキャッシュを取らないように設定する方法などはわかりませんでした。そこでサポートに相談したところ、技術面を含め丁寧に教えていただいたのでCDNの移行もトラブルはありませんでした」(宮本氏)。

 「さくらのクラウド」のマニュアルが丁寧で日本語での解説であることも、導入時に評価したポイントでした。「マニュアルを読んで不明点があった場合には電話やメールでサポートに確認したのですが、マニュアルにないものはできないということが多くありました。逆に、できることは全てマニュアルに網羅されているわけです」(細沼氏)。

円払いのメリットはランニングコストを固定化できること

 「マイ広報紙」に「さくらのクラウド」を導入後、サーバーパフォーマンスやコストを比較検証しています。「円払いである『さくらのクラウド』は32%(2022年7月当時のレート)のコストダウンを実現しながら、サーバーパフォーマンスは海外クラウドサーバーと同等なのには満足しています」(宮本氏)。

 2022年7月に「さくらのクラウド」と「ウェブアクセラレータ」へと移行してから約1年ですが、トラブルはほとんど発生していないと言います。「『マイ広報紙』は自治体が登録するプラットフォームですから、セキュリティ面を重視します。その点で、セキュリティ面に強く実績豊富でサービスも安定している『さくらのクラウド』を利用していることは自治体からも信頼される点です」(細沼氏)。

 「さくらのクラウド」は利用料金が円払いであるだけでなく、月額固定制の料金体系を取っています。そのため、為替変動の影響を受けずランニングコストを固定化できます。「新たなプロジェクトを立てるときでも、お客様に対して見積もりを提示しやすく、提供する側としてコスト計算がしやすい料金体系なところも『さくらのクラウド』のメリットだと考えています」(宮本氏)。

 また「ウェブアクセラレータ」のシンプルさは、初めてCDNを使うユーザーには最適だと宮本氏は感じているそうです。「CDNは難しい部分がありますが、Webコンテンツを提供している場合には導入を考えるべきだと思います。どのCDNを選択するかはバックエンドのアプリケーションがどうやって動いているのかによりますが、さくらインターネットのサービス上で稼働しているのであれば、相性が良い『ウェブアクセラレータ』の導入をおすすめします」。

 現在同社VOTE FORカンパニーでさくらインターネットのサービスを活用しているのは「マイ広報紙」のみとのことですが、開発中のパッケージ商品にも『さくらのクラウド』を活用していく可能性が高いと言います。「さくらインターネットの信頼性を実感しましたので、今は別のクラウドサービスで運用している当社の別サービスについても『さくらのクラウド』の利用を検討しています」(宮本氏)。

 「マイ広報紙」に登録している広報紙は現在1000を超え、毎月のように増えているそうです。「『マイ広報紙』の閲覧ユーザーに対してストレスフリーな環境を提供できるよう、さくらインターネットのサービスを活用していこうと考えています」(宮本氏)。

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スパイラル株式会社 VOTE FORカンパニー
事業内容
●メディア・広告事業
サイトへの広告出稿、メルマガ広告、企業・団体のCSR、広報活動支援
●ソリューション事業
投票システムの開発・運用支援、オープンデータ利活用システムの開発・販売、自治体のオープンデータ化推進支援、電子地域通貨・デジタル商品券の開発・運用支援
●コンサルティング事業
公共分野のITコンサルティング、調査・投票コンサルティング、各種調査・提言・紹介
設立

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