導入事例

日本最大のガールズブログ「Decolog」のインフラでさくらのデータセンターを活用

ミツバチワークス株式会社 様

10代、20代の女性の夢をかなえる日本最大のガールズブログ「Decolog」などのウェブサービスの開発から運営までを展開するミツバチワークス社。急激なトラフィック増加やネットワーク負荷増大などへの柔軟かつ迅速な対応を目的に、さくらインターネットのデータセンターを選択されました。同社の取締役/テクニカルディレクター、利根川郷氏にお話をうかがいました。

課題
人的リソースや故障時対応などの運用コスト
サーバの増台について
効果
さくらの専用サーバを利用し、運用コストを削減
サーバ拡張も簡単に

若い女性たちの夢をかなえるガールズブログ「Decolog」

国内最大のガールズブログサービス「Decolog(デコログ)」を中核に、ウェブサービスの開発、雑誌の出版、ECサイト運営、イベント開催などの事業を推進するミツバチワークス株式会社(以下、ミツバチワークス)。自社で開発したウェブシステムを基盤として、さまざまなメディアサービスを展開しています。

ミツバチワークスにおけるメディアコンセプトは、人の力を引き出す“エンパワー”であること。例えば10代、20代の女性が利用するDecologでは、ランキング上位のブロガーが、後にファッションブランドのデザイナーになったり、ファッションショーでモデルデビューしたりと、ブログにつづった夢を現実のものにしています。

フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行に伴い、Decologで使用される画像もデコメから写真へと移行しました。デコメは画像容量が小さかったのですが、より容量の大きい写真へと変化したことで、サーバー環境のスペックも“変化”に対して迅速かつ柔軟に対応できるインフラが求められるようになりました。

また、急激なトラフィックの増加やネットワーク負荷の増大などに対する考慮も必要となりました。さらに利用者がブログの過去記事などを、ストレスなく表示できる性能も重要です。ミツバチワークスの取締役/テクニカルディレクターを務める利根川郷氏は「過去の経験やノウハウを生かしながら、常に新しいサービスや価値の提供を目指してきました」と話しています。

運用コストの削減を目的にさくらインターネットを選択

取締役/テクニカルディレクター
利根川郷氏

ミツバチワークスでは、システム開発のためのインフラ構築において、自社でサーバーを所有するのではなく、ホスティングサービスを利用することを方針としていました。その理由を利根川氏は次のように語ります。「自前でサーバーを調達した際の、管理する人的リソースの不足や故障時の対応リスクなどを考えて、サーバーは所有するのではなく、利用することにしています」

2006年頃までは他社のホスティングサービスを利用していましたが、2007年にDecologのサービスを開始するにあたり、運用コストの削減が大きな課題となりました。そのことを当時行っていた受託開発の委託元に何気なく話したところ、「さくらインターネットが良いよ」と紹介されたのが、さくらインターネットのサービス導入を検討するきっかけとなりました。

利根川氏は「さくらインターネットのホスティングサービスについて調べてみると、当時使っていたサービスの6割程度の利用料でした。そこで試しに使ってみたところ、レスポンスや使い勝手が良く、基本的な運用をお任せでき、もちろん運用コストを減らすこともできました。そこで、その後の新規サーバーはすべてさくらインターネットを採用することにしました」と当時を振り返ります。

最大450台のサーバーを快適に運用。さくら担当者が最適な環境を提案

Decologを公開した当初は1台のサーバーで運用していましたが、現在は300数十台で運用しています。利根川氏によれば「アクセス数が急激に増加したことから、1台では運用が困難になりました。そこで利用者が増えるごとに、3台、7台、17台、42台と約1年の間にサーバー環境を拡張し、最大で450台のサーバーを利用していました」。

サーバー環境の拡張においては、さくらインターネットのサービス上の問題はありませんでしたが、サーバー台数が200台を超えた頃に、クラスCのネットワークではIPアドレスが枯渇するという経験をしました。「このときルータの導入とネットワークの設計について、さくらインターネットにサポートしてもらえたことが非常に助かりました」と利根川氏。

また、DecologのインフラではOSに「CentOS」を利用していましたが、2009年1月頃、サーバー台数が42台になったときにメモリを12ギガバイトに増設しました。しかし当時のCentOSは32ビット版だったので4ギガバイトまでしか対応できないため、64ビット版のCentOSのサポートを依頼しました。現在では64ビット版のCentOSが定番メニューとなっています。

さらに利根川氏は、「当初は専用サーバーPlatformを利用していましたが、リソースがいっぱいになってしまったため、ラック間を接続して利用できるオーダーメイドのサービスを提供してもらえました。また1Gbpsの回線では、頻繁に輻輳が発生する可能性があったので、1Gbpsの回線を複数統合することも提案していただきました」と話します。

8年間トラブルもなし! さくらインターネットの最大の魅力は“提案力”

さくらインターネットを選択した効果を「さくらインターネットの利用を開始して8年近く経ちますが、さくらインターネットに起因するトラブルは覚えがありません。ハードウェアのトラブルに関しても、午前中に問い合わせをすれば、ほとんどは当日、遅くても翌日には対応してもらえます」と利根川氏は語ります。

またDecologでは、データ量が多くアクセス頻度や更新頻度が高いコアの部分にSSD(Solid State Drive)を採用しています。SSDの採用について、利根川氏は次のように語ります。「2012年にSSDを導入したことで、ディスクに関する大部分の課題はSSDが解決してくれています。まだそれほどSSDが普及していない時期からSSDを提案してくれたさくらインターネットの先見性には本当に驚かされます。現在、SSDは全体の10%程度なので、今後はもう少し拡張したいと思っています」

今後の取り組みについて利根川氏は、「長くDecologの開発に集中していたので、これからは新しい技術の情報収集も始めたいと思っています。特にパブリッククラウドの可能性について検証し、既存のシステムと組み合わせたハイブリッドクラウドを実現していきたいと考えています」と話しています。

例えばHadoopを使ったアクセスログ解析の仕組みを構築していますが、1日に1回、ログを解析するだけの仕組みに物理サーバーを利用するのは効率的ではありません。このようなシステム管理のための仕組みにパブリッククラウドを活用することを検討しているのです。

さくらインターネットへの期待については、「必要なレスポンスは必要なタイミングでもらっているので、さくらインターネットのサポートには現状で非常に満足しています。“提案力”がさくらインターネットの最大の魅力であり、今後も引き続き、これまでと同様の高いレベルのサポートを提供してほしい」と利根川氏は語りました。

Decolog(デコログ)システム構成図

本記事で紹介している「さくらの専用サーバ」は現在、新規お申し込み受付を終了しており、後継サービスとして「さくらの専用サーバPHY」を2020年7月28日より提供しています。

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ミツバチワークス株式会社
事業内容
Webサービスの開発、イベントの企画・運営、雑誌の出版、商品開発、ECサイト運営を事業として展開
設立
2005年3月

導入サービス

さくらの専用サーバ
最新の高スペックサーバーを1台まるごと独占してお使いいただけます。
また、月額料金が固定費のためランニングコストを抑えることができるのもメリットです。

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