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国立情報学研究所(NII)
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現場の先生方や保護者などユーザーファーストにこだわり、地域に密着して教育現場のITを支える株式会社スキット。入試合格発表や災害による連絡網など学校でもIT化は進んでおり、様々な情報が学校ホームページを介してやり取りされています。しかし、先生方はITの専門家ではないことが多く、情報発信したくてもホームページの更新などハードルがありました。スキットでは、先生方でも簡単にホームページ作成や更新ができるように支援するツール(CMS)、SchITCommons3を提供しています。また、その基盤としてさくらのクラウドが使われており、たくさんの学校を顧客に持ち膨大な情報を管理しなければならない手間はNFS(Network File System)オプションによる一元管理で運用負荷の低減に成功しています。本記事では、たくさんのホームページをどのように管理しているかご紹介します。
株式会社スキットは、学校や自治体向けIT支援サービス、ネットワーク設計・構築・運用サービスを展開しています。会社名のSchITはschoolITからの略称として決定しました。
主なサービスは「SchITCommons3」です。HPなどが簡単に作成できる国産CMSのNetCommons をより使いやすくアップデートし 、独自のデザインや機能、サポートを含めたパッケージとして「SchITCommons3」を提供しており1500サイトほど扱っています。(2023年1月現在)「IT知識がない先生でも簡単にレスポンシブ対応の記事を作成できる点や、スキットのサポートが好評です」(仁衡氏)
また学校の先生と保護者の連絡用ツールであるメール配信システム「SchITMail3(メール配信システム)」も提供しており、事前登録した保護者だけが登録できる不正登録防止によるセキュリティの高さと利便性から多くの学校で導入されています。今までは、連絡簿で先生や保護者間の連絡先が共有されており、連絡方法が電話しかないなど問題が山積みでした。しかし、SchITMail3により連絡の工数を削減するとともに個人情報保護の観点もクリアし、先生と保護者のどちらからも好評のサービスとなっています。
さくらのクラウド導入以前は、オンプレミスでサーバーを管理・運用していました。しかし、オンプレミスでは、サーバー購入の初期費用に加え、導入期間や人的コストがかさみます。この状況を改善するため、初期費用がかからず必要な時に必要な分のリソースを使えるクラウドへサービスの移行を検討していました。
複数社比較を行いさくらのクラウドに決めたのは 、国内クラウドであることと、転送量課金がないことが大きな選定理由です。学校情報は国内事業者のデーターセンターにデータを保存したいという教育現場の考えがあります。他のクラウド事業者は転送量で従量課金されるため、 コストの見通しがつきにくかったために、選定から外れました。
「実際に利用してからもコントロールパネルが分かりやすく管理しやすいので、人材の学習コストも軽減されています」(松本氏)
さらに、クラウドならではの強みですが 、教員がいつでもどこでも会社のデータやアプリケーションにアクセスできるようになり、効率と生産性が向上しました。
スキットでは、膨大な数の学校サイトを管理しています。一般的には、大規模なアクセス・データ量を保存するためにサーバーを複数構築し管理が大変になります。そこでNFS(Network File System)を活用した構成にしています。
NFSを導入することで、コンテンツの共有ストレージとして活用できるようになり、複数のサーバーにファイルを保存したり参照したりすることなく一元化するので 、構築・管理工数が大幅に軽減されとても楽になりました。
さらに、通常のストレージプランと異なり、NFSでは大きいストレージに換装したくなった際に、わざわざ交換手順を踏む必要もなく、プラン変更だけで容量を変更できるスケーラビリティを備えており、将来的な拡張も可能な構成となっています。
学校サイトの特徴として、台風など自然災害時や入試の合格発表などの学校イベント時にアクセスが集中することが考えられます。この問題に対し、スキットではロードバランサーを使い、複数のWebサーバーに負荷を分散させる構成で対策しています。
また、クラウドはデータベースをローカルネットワークのみに接続した構成も可能であり、インターネットから切り離すことでセキュリティを高められます。
令和の時代になり、教育現場のICT環境の整備も進んでいます。文部科学省がGIGAスクール構想と題して学生一人に一台の端末配布を進めていますが、その管理や設定などは現場の先生方が行います。先生方の負荷を軽減する為にも、スキットではサポートデスクなど支援パッケージを提供しています。
「今後、何万台と管理される端末などのために、 備品管理システムを開発中です。さくらのクラウドはISMAP認証されているために、学校・自治体への提案も行いやすいです 。(仁衡氏)
最後に、さくらのクラウドの導入を検討している方へ推薦コメントをいただきました。「さくらのクラウドはボタン操作やマップ機能などのコントロールパネル(GUI)が直観的で他社より使いやすく、分かりやすいのがお薦め」とのお声いただいております。