登録ユーザー数300万人以上のeラーニングシステムを支えるさくらのクラウド
- WEBサービス&アプリ提供者
チエルコミュニケーションブリッジ株式会社
- クラウドサービス(IaaS)



ビジネスフォーム印刷を起点に、企画・デザイン、DPP(データプリントサービス)、BPO業務、WEBシステム開発まで幅広く手がける光ビジネスフォーム株式会社。同社では、自治体からの要望を受けて開発した「コロナワクチン接種予約システム」をはじめ、各種デジタルソリューションの基盤として「さくらのクラウド」を活用しています。導入の決め手となったのは、国内事業者が運用するクラウドサービスとしての信頼性でした。 今回は、光ビジネスフォーム株式会社 営業本部・デジタル事業部の渡邊宏志氏と大矢隆介氏に、「さくらのクラウド」導入の背景や活用効果、今後の展望について聞きました。
光ビジネスフォームは1968年に創業し、通知物、封筒、ハガキなどのビジネスフォーム印刷をコア事業として成長してきました。その後、個人情報保護への意識の高まりを背景に、企業が社内でおこなっていた印刷・封入・発送業務を外部に委託する流れが加速。同社は1999年にDPPセンターを開設し、顧客から預かったデータを帳票や通知物として出力し、封入封緘から発送までを一括して受託する体制を整えました。
さらに近年は、書類の受付や審査、データ入力、コールセンター、WEB閲覧システムの開発など、通知物に付随する業務全体へと支援範囲を拡大しています。現在は「印刷」「DPP」「WEB」「BPO」の4分野を柱に、顧客の業務課題に応じたソリューションを提供しています。

渡邊氏は、同社の特徴を「カスタマイズ型企業」と表現します。
「世のなかには、ブランドを価値にする企業もあれば、価格を武器にする企業もあります。そうしたなかで、当社はお客様の要望に合わせてソリューションを提供する『カスタマイズ型』の企業だと考えています。決まったサービスを使っていただくというより、お客様の要件や今後の業界ニーズを見据えながら、ビジネスをデザインし、マーケティング戦略を通じて事業を1つずつ確立してきました」(渡邊氏)
デジタル領域への展開も、顧客企業の要望から始まったと大矢氏は振り返ります。
「紙で発行していた請求書や給与明細を、WEB上で見られるようにできないかという相談が増えてきたんです。そうした要望に応える形で、WEBで閲覧できる仕組みや電子申請の仕組みを提案してきました。紙媒体の加工・印刷で築いてきたお客様との関係性を活かしながら、事業領域を広げてきた形です」(大矢氏)
光ビジネスフォームが「さくらのクラウド」を活用しているのは、自治体を中心に提供しているデジタルソリューション群です。同社は、2019年〜2020年ころのプレミアム商品券関連の特設サイトや電子チケットシステムを皮切りに、コロナワクチン接種の予約システム、給付金関連の電子申請システムなど、自治体向けを中心としたWEBサービスを数多く手がけてきました。
こうした自治体向けの案件では、個人情報を扱う場面が数多くあります。さらに、住民に送付する通知物、申請受付、予約、問い合わせ対応、事務局運営など、紙とデジタルを組み合わせた一連の業務設計が求められます。そのなかで、データの保管場所やクラウド基盤の信頼性は、重要な検討テーマの1つでした。
「サーバーを選定するうえで、データの保管場所は非常に重要な視点です。当時、自治体向けのシステムでは、データがどこに保管されるのかを慎重に確認されるケースが多くありました。その点、さくらのクラウドは国内にデータセンターの拠点を置いているため、安心して提案できました。単に『このサーバーを利用しています』と伝えるのではなく、国内にデータセンターがあり、セキュリティーの観点からも信頼できるクラウドを活用していると説明できたことは、当社の提案力の向上にもつながりました」(渡邊氏)
また、同社では本格的に導入する前から、「さくらのクラウド」を外部ストレージとして利用していたといいます。その実績も、選定時の安心感につながったと大矢氏は振り返ります。
「もともと小規模では利用していたので、使い勝手を知っていたことも大きかったと思います。プレミアム商品券の電子化や、コロナワクチン接種の予約システム開発の案件で本格的に活用する際も、選択肢のなかで自然に上がってきました」(大矢氏)
「さくらのクラウド」を活用した案件のなかでもとくに印象的だったのが、コロナワクチン接種の予約システムです。2021年当時、新型コロナワクチンの接種が本格化するなかで、自治体には短期間で予約環境を整備することが求められていました。光ビジネスフォームでも、16の自治体から予約システム関連の案件を受注し、開発を進めていたといいます。
「当時はスピード感が非常に重要で、オンプレミスで一から環境を構築していては間に合いませんでした。その点、『さくらのクラウド』は管理画面からすぐにサーバーを作成でき、必要に応じてリソースを増やせます。そうした柔軟性があったことで、短期間で予約システムを立ち上げることができました」(大矢氏)

ワクチン接種予約では、予約開始前から多くの住民がサイトにアクセスし、開始時間になるとアクセスが集中するケースがあります。従来のオンプレミス環境では、こうした変動に合わせて短期間で環境を構築し、必要に応じて増強することは容易ではありません。
同社では、複数の自治体案件を並行して進めるなかで、アクセス状況を見ながらサーバー構成やリソース配分を調整していきました。需要が高まるタイミングではリソースを増やし、サーバー負荷に対応したといいます。
「予約開始時のアクセス集中に対して、サーバーを増強して負荷に対応できる柔軟性は非常に助かりました。次にどれくらいの通知が出るのか、どのタイミングでアクセスが増えそうかを見ながら、リソースを調整できた点も大きかったです。」(大矢氏)
操作性の面でも、大きな不満はなかったといいます。以前から利用経験があったことに加え、管理画面から必要な操作がおこないやすく、短期間で環境を用意しなければならない案件でもスムーズに対応できました。
また、同社はさくらインターネットのサポート体制も高く評価しています。クラウドサービスの機能や料金だけでなく、個別の相談に対して具体的な回答を得られる点も、「さくらのクラウド」を利用するメリットと感じていると大矢氏はいいます。
「営業の方や技術の方との距離が近く、相談に対しても親身に回答してもらっています。管理者の立場から実際に作業するメンバーを見ていても、対応に迷う様子も見られず、安心感を持って任せられる状況です」(大矢氏)
現在、同社ではLGWANコネクトの構築も、さくらインターネットの技術支援を受けながら進めています。自治体向けのオンライン申請や給付金関連業務では、LGWAN環境との接続が求められるケースがあります。そうした専門性の高い要件に対しても、相談しながら進められる環境は、同社にとって大きな安心材料になっているといいます。

今後、光ビジネスフォームは、紙とデジタルを組み合わせたハイブリッドなソリューションをさらに強化していく方針です。
渡邊氏は「デジタル化が進む一方で、すべてをデジタルに置き換えればよいわけではない」と話します。
「現在のマーケットでは従来のマクロやミクロだけでなく、対象者が誰なのか、どの場面で情報を見るのか、誰と一緒に確認するのかというマーケティング視点が必要です。そうした条件によって、紙が適している場面もあれば、デジタルが適している場面もあります。当社では、印刷物や通知物を目的ではなく、情報を届けるための“手段”として捉えています。紙かデジタルかの二択ではなく、つねにお客様にとって最適なルートを提供していきたいですね」(渡邊氏)
たとえば、申請の入口はスマートフォンからの電子申請にし、その後の通知や確認書類は紙で届ける。あるいは、基本はWEB閲覧にしつつ、希望者には紙の通知物も用意する。同社は、これまで培ってきた印刷・DPP・BPOの知見と、WEB領域の開発力を組み合わせることで、顧客やエンドユーザーに合わせた情報伝達の設計を目指しています。
自治体領域では、ガバメントクラウドやLGWANコネクトの活用が進むなか、住民目線に立った使いやすいオンライン申請サービスの重要性が増しています。今後は、さくらインターネットが持つ国内クラウド基盤や自治体向けネットワーク接続の選択肢を活用しながら、「共同でソリューションを企画・開発し、展開していくような関係も目指している」と渡邊氏。
「サーバーの提供者とユーザーという関係性だけでなく、社会のインフラストラクチャーとなるために自治体向けのソリューションを一緒に作っていくような取り組みができればと考えています。当社だけでは難しい部分も、さくらインターネットのソリューションと組み合わせることで、より柔軟で価値のあるサービスを提供できるのではないかと期待しています」(渡邊氏)
紙を起点に、DPP、BPO、WEBへと事業領域を広げてきた光ビジネスフォーム。顧客ごとに最適な情報伝達の形を設計する同社にとって、「さくらのクラウド」は自治体向けなどのデジタルソリューションを支える重要な基盤です。同社は今後も、紙とデジタルの双方を理解する事業者として、さくらインターネットとともに住民や利用者にとって使いやすい自治体DXの実現を目指していきます。
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