登録ユーザー数300万人以上のeラーニングシステムを支えるさくらのクラウド
- WEBサービス&アプリ提供者
チエルコミュニケーションブリッジ株式会社
- クラウドサービス(IaaS)



スポーツコミュニケーションKYOTO株式会社が運営する京都ハンナリーズは、「京都ハンナリーズに1秒でもかかわる全ての人に夢と感動を!」をクラブ理念に掲げるプロバスケットボールチームです。同クラブでは、パートナー企業への招待チケット提供を、前オーナー企業の関連会社が運用するシステムで管理してきました。しかしオーナー変更ののち、システムの利用継続が困難に。そこで、さくらインターネットの「さくらのクラウド」を使った新しいチケット管理システムを構築しました。導入の経緯と効果について、スポーツコミュニケーションKYOTOの集客戦略部 部長の髙橋弦氏、法人営業部 部長の山下善弓氏(写真右)、法人営業部 担当マネージャーの丸山 浩士氏、システム構築を担った株式会社フューチャースピリッツ CEO室 共創推進部 シニアマネージャー 神戸氏(写真左)からお話をうかがいました。
京都ハンナリーズは、現在BリーグB1に所属するプロバスケットボールクラブです。京都府内全26市町村をホームタウンとして活動しており、行政と連携した地域活動やSDGs関連プロジェクトへの取り組みにも力を入れています。
同クラブの運営において重要な役割を担うのが、企業パートナーシップです。300以上のパートナー企業と連携し、スポンサーシップの獲得・運用、地域貢献プロジェクト、B2Bプラットフォーム(パートナー交流)などを展開しています。
その活動の中で、パートナー企業に向けた「試合観戦チケットの提供」は非常に重要な業務でした。

「試合への招待チケットは、企業の福利厚生としても活用されています。パートナー企業の社長さまは、自社の従業員がどれだけバスケに興味があるかを、定量的に把握される機会が実は意外とありません。従業員の方が試合の応援に来てくださる。その結果をわれわれがお伝えすることで、次シーズンのパートナーシップ継続にも前向きになっていただける……というサイクルがありました。Bリーグファンの拡大が続くなかで、その熱気を可視化していく必要があると考えていました」(山下氏)
Bリーグ全体の盛り上がりにともなって、取り扱うデータの増加や業務の複雑化が見込まれていました。一方で、従来の業務は属人的な手作業が多かったといいます。
「まず、パートナー企業のチケット使用枚数管理リストには検索機能がありませんでした。そのため法人営業の担当者は、目的の企業を探す際に300以上の一覧をスクロールして目視で選択していました。CSV出力機能もなく、試合ごと・企業ごとのチケット使用枚数もすぐに確認はできません。毎回、『画面をまるごとコピーしてパワーポイントに貼り付け、毎回上書きしてエクセルに転記する』という手作業が発生していました」(山下氏)
事務作業で手一杯になり、戦略的にデータを見る意識もなかなか持てないほどだったといいます。さらに一部の業務は、特定の担当者に完全に依存してしまっており、問題発生時の即時対応も難しかったそうです。
「一部の対応は1人の担当者に依存しており、システム保守の面でも課題がありました。担当者が不在だと、サーバー障害が発生してもすぐに対応できません。これらの問題を解消する、新たなシステム基盤の構築が必要になっていました」(山下氏)
そのような中で、従来システムが使えなくなる事態が発生しました。
「システムの運用をしていた前オーナーのグループ企業から、運用を取りやめるという意思決定を受けたのです。」(山下氏)
「一刻を争う状況」(山下氏)の中、ハンナリーズは長年のパートナー関係にある株式会社フューチャースピリッツに相談を持ちかけました。
フューチャースピリッツは、山下氏の話をもとに新たなシステムを提案。そのインフラに、「さくらのクラウド」が採用されました。
「ご相談を進める中で、従来の課題やわれわれ発注者側の知識不足が明らかになっていきました。漠然とした希望はあっても、それをシステムという形に落とし込むまでの言語化ができていなかったと思います。そのような状況の中、フューチャースピリッツさんは、こちらの依頼した内容以上に複数パターンの提案を、比較できる形で示しながら要件定義を進めてくださいました」(山下氏)

山下氏がとくに「助かった」と強調するのが、「従来システムとの類似性」です。現場がすでに慣れ親しんでいた従来システムのUIを大幅には変えず、直感的な抵抗を抑えることで、刷新の影響を最小化する方針を選びました。
「フロント側のUIを『極力変えない』判断は正解でした。システム切り替えの際、営業チームは『どれだけ問い合わせが来るだろう』と身構えていました。しかし、『わからない』という問い合わせはほぼ発生しなかったと聞いています。スムーズな移行ができました」(山下氏)
「インフラが変わったことに加えて、わからないことがあったときにすぐ相談できる体制になったことも大きかったです。現場での運用に合わせた細かな画面調整や導線の改善にも対応いただき、単にシステムを移行しただけではなく、私たちが運用しやすい仕組みとして整えていただけたと感じています」(丸山氏)

「さくらのクラウドを選定した決め手は、WAF(Web Application Firewall)が無料で標準搭載されていたことや、WebサーバーとDBサーバーを分離した構成による負荷分散と将来の拡張性確保でした」(神戸氏)
「また、外貨建てサービスにありがちな為替変動リスクがない点も助かりました。昨今、ドル建てサービスでは3ヶ月で20%程度価格上昇が起き得ます。経営的には無視できません」(山下氏)
6月に最終意思決定、8月下旬に納品という約2〜3ヶ月のスピード開発が実現。チーム運営に支障なく新システムの稼働が始まりました。
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新システムの稼働後、業務現場に大きな変化が生まれました。
「最も実感が大きかったのが、検索機能の導入です。これまで300以上の企業リストをスクロールして探していた目視作業が、検索一発で解決するようになりました。体感的には『1分が1秒になった』と思っています」(山下氏)
また、CSV出力機能の追加によって、試合ごと・企業ごとのチケット使用枚数をデータとして即時に抽出・分析できるようになりました。これが、パートナー企業との対話の質を大きく変えたといいます。
「パートナー企業の担当者さまから、『こんなに従業員が試合観戦に行っていたんですね』といったコメントをいただくことも増えました。」(山下氏)
従来のシステムでは、シーズン全体を通した利用枚数しか分からなかったといいます。現在は、データに基づき、試合ごとにグラフを用いた具体的な提示ができるようになりました。
キャンセル対応の属人化も解消。チケットチームも情報を閲覧・対応できる体制になり、営業部門内だけで完結していた情報が部門横断で共有されるようになりました。営業とチケットチームの間の連携も活性化しています。
「招待チケットの発券枚数も増加傾向にあります。ゴールドランク以上のパートナー企業が一斉にチケットを取得した結果、約1時間で約500名程度のアクセスが集中しました。サーバー負荷は一時的に高まりましたが、障害は発生しませんでした。『さくらのクラウド』の安定性が証明されたと感じています。」(山下氏)

現在、京都ハンナリーズのシステムは安定稼働を続けています。今後の展望として、髙橋氏は「DXの推進」を挙げました。
「チケットの依頼・確保・発券までを、一気に自動化できるようにしたいですね。コマンドひとつで完結できれば、人の手が不要になり、ミスも起こりません」(髙橋氏)
さらに視野を広げると、AIを活用した業務改善やデータドリブンな統合分析、他クラブへの横展開なども期待できるといいます。
「Bリーグのチケットシステムから得られるデータと、クラブ独自のデータを比較することでできる分析があるはずです。また、こうしたノウハウは他のクラブさんへもシェアしていきたいですね。Bリーグ全体を盛り上げるにあたって、安定したインフラと迅速なサポートの価値はさらに上がるはずです」(髙橋氏)
Bリーグの人気拡大を支えるインフラ基盤を構築し、クラブ運営のDXを目指す京都ハンナリーズ。スポーツビジネスの盛り上がりが期待されます。
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