日本最大級の海外ショッピングサイトを支えるさくらの「専用サーバ」と「VPS」
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近年増え続けるサイバー攻撃。企業の重要な情報資産を守るためには適切なセキュリティ対策が必要です。株式会社テクノルが提供する、UTM「MRB-cloud」はクラウド型という利点を活かし、社内はもちろんリモートワークでも堅牢な環境を実現しています。同社では複数のセキュリティ製品において「さくらのクラウド」を採用。IS推進事業部の葛西拓磨氏、柴田直斗氏、太田皓也氏に、さくらのクラウド導入前の課題と導入効果、そして今後の展望まで聞きました。
テクノルは、東北大手の建設資材商社である吉田産業と旧富士ゼロックス(現:富士フイルムビジネスイノベーションジャパン)の合弁会社として、1984年に青森県で創立されました。地場に根差した事業を展開しつつ、宮城県、石川県にも進出。多数の営業所・支店を開設し、成長を続けています。
事業内容は、OA機器/IT機器の販売・保守、ネットワーク・セキュリティ構築/導入支援、広告・デザイン制作、オフィスプランニング、建築工事まで多岐にわたります。そのなかでも2000年代以降はISOの各種認証を取得し、セキュリティサービスの提供にも注力。自社開発したクラウド型UTM「MRB-cloud」をはじめ、各種セキュリティ製品を販売しています。

同社が提供するUTMの強みについて、柴田氏は以下のように話します。
「MRB-cloudを開発した当初は、市場にあるUTM製品の多くが大企業向けのものでした。私たちの本社は青森県ですし、土地柄的にも中小企業が多い。地場のお客様を大事にしていきたいという想いから、中小企業に特化したUTMを開発したんです。製品自体の質は担保しつつ従来のUTMよりも安価で、中小企業の経営者・担当者の方でも扱いやすい、シンプルな操作性を実現しました」(柴田氏)
当時、同社では「MRB-cloud」などの各種クラウド型のセキュリティ製品には、他社のクラウドインフラを活用していましたが、リプレイスの時期に他社クラウドへの乗り換えを検討したといいます。
「もともと使っていたクラウドが、リプレイスの際にグローバルIPアドレスが変わってしまうということで、従来のものを引き継いで構築できるクラウドに移行することにしたんです」(太田氏)
クラウドの移行に関し、同社では国内外さまざまな会社のサービスを検討したといいます。そのなかでも「シンプルな料金設定に惹かれた」として、さくらのクラウドを選びました。

「米大手のIaaSも検討したのですが、リソースの使用量に応じて料金が変動する従量課金制であることに加え、米ドル建てでの請求になるため、月々の費用が変動しやすいというデメリットがありました。また、為替の影響でコストが予想以上に増加するリスクもあります。一方、さくらのクラウドであれば、10時間の利用までは時間額、20日までは日額、20日以上は月額料金が適用されるというシンプルな料金体系で、月ごとにそれほど変動せず予算管理がしやすい。エンドユーザーの通信量が見えにくいなか、データ転送量の課金がない点も導入の決め手になりました」(太田氏)
ほかにも、契約・請求が日本円建てでできること、法務対応や監査の観点からも国内法に準拠した運用が可能な国産ベンダーであることも評価したといいます。
また、サーバーの再構築時も「非常にやりやすかった」と太田氏は振り返ります。
「私自身、前職も含めて国内外さまざまなクラウドでインフラ構築をしてきましたが、経験上さくらのクラウドが一番作りやすかったですね。とくに、インストールできるOSの種類が多いのがうれしい。他社ではデフォルトで選べるOSが少なかったり、最新バージョンしか対応していなかったりします。そうした場合は自分でアップロードしてマウントするなどの手間が発生し、作業時間が増えてしまうんです。その点、さくらのクラウドはサーバーの構築のしやすさが印象に残っていますね」(太田氏)
ほかにも、グローバルIPアドレスが変更されない点、固定IPアドレスの取得が可能である点は、サーバーリプレイス時の運用負荷軽減に大きく寄与したといいます。
現在同社では、クラウド型UTM「MRB-cloud」、DNSフィルタリング「MR-Filter」、資産管理ツール「MR-AM」などの自社セキュリティ製品について、安定的に提供するためのインフラ基盤としてさくらのクラウドを活用しています。
さくらのクラウドへの移行後は、「稼働率が非常に安定しており、ミッションクリティカルなシステムにおいても安心してクラウドサービスを利用できている」と太田氏。また、ディスク暗号化機能、コア専有プラン、ブリッジ接続、パブリックアーカイブ、VPSからさくらのクラウドへ移行できるマイグレーション機能などが気に入っていると話します。
そのなかでも、太田氏は「パブリックアーカイブ」の機能がとくにお気に入りだといいます。パブリックアーカイブは、サーバーやディスクを新規作成する際に、LinuxやFreeBSDなどのオープンソースOSのほか、Windowsやアプライアンスソフトウェアがインストール済みの状態にあるアーカイブのこと。
「当社では複数のサーバーを使って1つのサービスを提供しています。その関係で新規サーバーを増やすこともあるのですが、その際にパブリックアーカイブをかなり重宝しています。ディスク修正と併用すれば、面倒なOSインストールや設定作業をおこなう必要がなく、作業時間の大幅な短縮につながっています。また、東京、石狩と複数のリージョンが提供されているので、災害対策(DR対策)を見据えた構成が可能である点も気に入っていますね」(太田氏)
今後の展望について、「サービス拡充を視野に入れながら、今後も“新しい働き方”に対応した安心なサービスを提供していきたい」と葛西氏は力を込めます。

「回線10Gbps時代が訪れようとしているなかで、当社もインターネットをより快適・安全に利用してもらえるようなサービスを拡充していきます。新型コロナ以降、働く環境は大きく様変わりしました。今後も働き方は柔軟に変わっていくことが予想されますので、常に新しい視点で、安全・安心なセキュリティ製品などのサービスを提供していきたいと考えています」(葛西氏)
実際に、同社とヤマハ、さくらインターネットは連携し、さくらのクラウド版vRXとMRB-cloudを組合せたクラウドセキュリティの提供も開始する予定です。
最後に、さくらのクラウドの活用を検討している企業に対して、葛西氏は以下のようにコメントしました。
「米大手のIaaSの活用を検討してしまうのもわかりますし、ほかにもクラウドインフラを提供するベンダーは数多く存在します。そうしたなか、さくらのクラウドは明瞭な料金体系、安定稼働はもちろん、マニュアルが日本語で充実しており、非常に使いやすい。一度使ってみるとよさがわかるので、まずはお試しでもいいので利用してみることをおすすめします」(葛西氏)
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