- WEBサービス&アプリ提供者
株式会社メディア・マジック
サービス可用性とコストパフォーマンス、さらにサポート品質で「さくらのクラウド」を選択
- クラウドサービス(IaaS)
関東を中心に関西でも、小学校および幼稚園受験のための学習塾を24教室、保育施設「伸芽'Sクラブ託児」8校、学童保育施設「伸芽'Sクラブ学童」19校を運営する伸芽会(しんがかい)。会員情報の入力を手作業で行っていた同会では、手入力をなくし業務効率化を実現するためにシステムを導入しました。このシステムを支えているのは「さくらのクラウド」です。親会社が「さくらのクラウド」を採用しており、その評価の高さから導入を決め、システム構築にはパートナーであるビットスターが当たりました。「さくらのクラウド」は、アクセスが集中するテストの申し込み時にも安定して稼働しており、その信頼性の高さには伸芽会も満足しています。
株式会社伸芽会は発達心理学などの理論を背景に、幼児教育を実践する研究所として1956年に創立されました。数年後、伸芽会に通う子どもたちの「驚異の名門小学校合格率」がマスコミで取り上げられ、会員の輪が口コミで広がりました。それから66年が経ち、創造性を伸ばす独自の教育は約17万人を超える卒業生へと受け継がれています。
五感を使った多様な遊びで好奇心を引き出す1歳児コースから、名門小学校が求める子ども像の完成形へと仕上げる年長児コースまで、伸芽会ならではの体系的な指導で志望校合格へと導くのが同会の特徴です。また近年では、受験対応型の託児所「伸芽’Sクラブ託児」や学童保育「伸芽’Sクラブ学童」といった、伸芽会式教育と受験対応型の育児を両立できる施設も運営しています。
同会ではお客様の会員情報の管理をほとんど、手入力で行っていました。システムも導入はしていたものの、会計が主体となったシステムであったため、会員情報の部分は手入力だったのです。
そこで伸芽会 管理企画局 企画調査課 課長の星 裕次郎氏は次のように考えたと話します。「当会はデジタル化の対応が遅れていました。しかし会員情報をデータベース化し、住所や電話番号だけでなく会員1人ひとりの受講履歴や合格実績などを一元管理して、業務を効率化していきたいと考えたのです」
情報データベースの一元化に加えて、伸芽会のお客様に対して、より利便性を高め、「登録して良かった」「使って良かった」と思っていただけるような会員制のサービス(現在の「伸芽ねっと」)を構築していくのが目的でした。その際、システム化の後押しをしたのが新型コロナウイルス感染症の流行です。
同会ではコロナ禍になる前、ほぼ毎月、ホテルに会場を借りて、お客様の新規獲得とCS向上のための講演会を開催していました。それを集客源の一つとして新規顧客獲得を行っていましたが、コロナ禍により実施できなくなったのです。
そこで代替手段として「伸芽ねっと」を利用した動画での配信を行いました。会場は定員がありますが動画であれば定員はありません。結果として新規顧客獲得数及び業績はこの年過去最高となり、デジタル化の機運が高まっていきました。
同会では、会員制サービスの土台となるサーバーの選定をする際に4社に相見積もりを取りましたが、最終選考に残ったのがさくらインターネットの「さくらのクラウド」です。
「当会の親会社は、個別指導の進学塾『TOMAS』を運営している株式会社リソー教育です。そこでは以前から『さくらのクラウド』を利用しており、さくらインターネットへの信頼度が高いと聞いていたため、それが選定の決め手となりました」(星氏)。
伸芽会お客様専用ページである「伸芽ねっと」のシステムを構築したのは、さくらインターネットのパートナーであるシステム会社のビットスター株式会社です。「伸芽ねっと」は規模の小さいサービスから始めるスモールスタートで2020年1月から運用を行い、お客様の声を聞きながら2020年2月には本格的なローンチが実現しました。振り返って考えると、コロナ禍により戦後初の緊急事態宣言が出され、世の中が大混乱となる前にローンチできていたのは不幸中の幸いでした。何故ならば前述の動画配信施策をはじめとした「伸芽ねっと」を活用した対策が打てたからです。
「伸芽ねっと」を本格運用したことで、同会の業務負荷が大きく軽減しました。これまで手入力だったお客様の会員情報も「伸芽ねっと」でお客様が入力したデータを正とし、会計システムに流し込めるようになったので、手入力は一部のものを除き、基本的になくなりました。
これまで同会の「お客様相談室」には「『郵送によるダイレクトメールは止めて』と電話で伝えたのに郵送されてくる」といった、社内での情報共有の不備から起こるお客様からのお叱りが多く届いていました。しかし「伸芽ねっと」はお客様がマイページからダイレクトメール発送の可否を変更出来るように構築し、情報の一元管理をすることでこういったお叱りはほぼゼロになりました。
また同会には公式ホームページは以前から存在し、そのホームページサーバーの管理は別会社に委託しておりましたが、小学校別や幼稚園別のチャレンジテスト・公開模擬テストの申し込み受付(先着順)の際、想定をはるかに上回るアクセスをいただいてサーバーがダウンしてしまったことがあったのです。
アクセスを分散させる等の対策も講じましたが「さくらのクラウド」で運用している「伸芽ねっと」での申し込み受付に切り替えてからは、ダウンも遅延もせず安定して運用していくことができています。『さくらのクラウド』は安定稼働していますので、信頼感もさらに高まりました」(星氏)。
伸芽会のシステム化はまだ始まったばかりです。情報をデータ化し一元管理が実現できる基盤を構築したことで、今後は蓄積された情報から「どういったお子さま・ご家庭が合格するのか」を客観的データを基に多角的に掘り下げていけるシステムにしていきたいと星氏は語ります。「『伸芽ねっと』をただ個人情報の登録やテストの申し込みをするためだけのシステムに終わらせるつもりはありません。『こんなこともできるんだ。登録して良かった』と思ってもらえるようなお客様体験を提供できるシステムへと進化させていきたいですね」。 さくらインターネットとビットスターのサポート体制には満足しているという伸芽会。これからも長期的に付き合っていくことで、さらなる業務の一元化をしていきたいとしています。