厳格な要件が求められる金融・行政分野を支える独自AIエージェントの学習基盤に「高火力 VRT」を採用
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株式会社インフォメーション・ディベロプメント / SBI R3 Japan株式会社
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株式会社GitHouseは、CRM領域のコンサルティングやデータスクレイピング、生成AIを活用したサービスの開発・提供など、幅広い事業を手掛けています。同社が提供する「VectorFlux for Writing」は、オウンドメディアなどの記事制作をAIで効率化するサービス。生成AIモデルに関しては、従来は米大手AI企業のプロプライエタリモデル(企業が独自に開発し、モデルの内部仕様や学習データなどを原則として公開していない生成AIモデル)を中心に利用していましたが、ユーザーのニーズに応じたモデルの多様性を確保するため「さくらのAI Engine」を導入しました。導入背景や選定理由、実際に利用して感じたメリットなどについて、代表取締役CTOの松永尚人氏に聞きました。
GitHouseは2022年に設立され、業務フローやCRMに関するコンサルティング事業、データスクレイピング事業などを展開してきました。近年では、そこで培った知見と生成AIを組み合わせた「VectorFlux」シリーズの開発にも注力しています。
今回、さくらのAI Engineを導入したのは、記事生成サービス「VectorFlux for Writing」。企業が運用するオウンドメディアや広告代理店などでの利用を想定しており、テーマに沿ったWebサイトやインタビュー音源などを読み込ませることで、生成AIが記事やSNS投稿内容を自動生成します。


単純な文章を生成するだけではなく、媒体ごとの記事構成や表記ルールなどをテンプレートとして設定でき、WordPressなどのCMSへの投稿にも対応。Google Analyticsとも連携し、公開した記事の効果検証もできます。
「SEO記事はもちろん、取材音源をもとにインタビュー記事を生成することも可能です。初期費用10万円、月額3万5,000円から利用でき、契約プランのポイント(約100~300記事)を超過した場合も、1記事あたり140円程度を目安に追加生成できます。実際に導入した企業からは、『外注ライターへの依頼をなくし、記事制作をすべて内製化できるようになった』といった声も寄せられています」(松永氏)
ただ、サービスで利用できる生成AIモデルは、ChatGPTやGemini、Claudeなど米大手AI企業のプロプライエタリモデルが中心でした。ユーザーの用途やニーズに応じて最適な選択肢が提供できるよう、モデルの多様性を確保するとともに、生成AIの推論処理を国内環境で行える選択肢も提供したいと考えていたといいます。
そこで選択肢に加えたのが、さくらインターネットの「さくらのAI Engine」です。同サービスは、さくらインターネットが用意したGPUサーバー上で各種基盤モデルによる推論を実行し、その結果を返すAPIサービスです。
同社が注目した理由の1つが、国内環境で提供されるオープンモデルを手軽に利用できることです。近年、オープンモデルの性能が向上している一方、自社環境で動かそうとすれば、環境構築が必要になります。試しに使ってみたいだけでも、一定のコストと手間がかかってしまいます。

「オープンモデルを自前の環境で動かそうとすると、まずサーバーやPCを用意しなければなりませんし、GPUも高価です。『どのくらいの精度が出るのか、簡単に組み込んで試してみたい』という場合、さくらのAI Engineは非常に使いやすい選択肢だと思いました」(松永氏)
また、GitHouseがユーザー企業へAI活用を提案するなかで、歴史が長い企業を中心に入力した情報がどこで保管されるのかを懸念する声もあったといいます。とくにセキュリティーガイドラインを設けている企業などでは、データの取り扱いや保管先がサービス選定に影響することもあるでしょう。
「国内大手として知名度の高いさくらインターネットのサービスであることは、ユーザー企業に安心感を持ってもらいやすく、『生成AIの推論処理を国内環境で行える』という新たな価値を訴求できる点も評価しました」(松永氏)
導入もスムーズに進み、とくに難しかった点はなかったと松永氏は振り返ります。
「さくらのAI EngineはUIがシンプルですし、ドキュメントもきれいに整理されています。何よりAPIがOpenAI・Anthropic互換なので、ほとんど手順どおりに進めるだけで連携できました。時間でいうと半日程度で組み込めましたね」(松永氏)
すでに海外の主要モデルと連携していたVectorFlux for Writingにとって、OpenAI・Anthropic互換のAPIであることは大きなメリットだったといいます。新たな生成AIモデルを追加するために大掛かりな開発をすることなく、短期間で国内環境で推論処理を行える オープンモデルの選択肢を増やすことに成功しました。
実際に利用した印象についても、文章生成の品質は実用的な水準にあると評価しています。最新の海外の主要モデルと単純に比較はできないものの、用途によっては十分活用できるといいます。リクエストを送ってから回答が返ってくるまでの速度についても「かなり速い」と感じたと松永氏。
このほか、コスト面については以下のように話します。
「海外の主要モデルと比べても、API利用料は比較的安価な水準だと思います。生成AIの推論処理を国内環境で行える安心感があり、簡単に組み込めて、コストも抑えられる。円安傾向が続くなか、国内事業者が提供するサービスとして安価に利用できることは、長期的に見てもメリットになると考えています」(松永氏)
さくらのAI Engineの導入によって、VectorFlux for Writingは、海外企業が提供するプロプライエタリモデルに加えて、オープンモデルや、生成AIの推論処理を国内環境で行えるという新たな選択肢をユーザーへ提供できる状態を実現しました。
今後GitHouseが検討しているのが、さくらのAI EngineのRAG機能の活用です。
すでに、企業内のドキュメントやノウハウを蓄積し、AIチャットボット等から参照できる仕組みは構築済み。しかし、現在は海外サービスを利用しているといいます。そのため、さくらのAI Engineを活用することで、ベクトルデータベースを含めて国内環境で提供できる可能性に注目しています。
また、さくらインターネットのGPU関連サービスなども検証し、議事録作成や翻訳、OCRをはじめ、ほかのVectorFluxシリーズで利用するAI処理への活用を視野に入れています。さくらのAI Engineについては、オープンモデル自体の性能が急速に向上していることから、今後も高性能なモデルが順次追加され、選択肢がさらに広がっていくことを期待しているといいます。
最後に、海外の主要LLM以外の選択肢を検討している企業に向けて、松永氏は次のようにコメントしました。
「コストパフォーマンスの良いオープンモデルを試したいけれど、環境を一から構築するのは大変という企業は多いと思います。さくらのAI Engineなら導入が簡単で低コストですぐに試せます。使ってみると、オープンモデルでも十分使えるということがわかると思いますよ」(松永氏)
GitHouseは今後、ほかのVectorFluxシリーズにもさくらのAI Engineの活用を検討していく考えです。
※掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。
