クラウド上の仮想ルータを活用して、 見通し良く確実に統合認証システムを運用開始
- 公的機関・その他
学校法人 桜美林学園
- クラウドサービス(IaaS)


美容、航空、公務員、デザイン、動物など、さまざまな業界の専門学校を有する沖縄県内最大級の専門学校グループ、学校法人KBC学園。そのなかでも、システムエンジニアやビッグデータ解析、医療ビジネス、ゲームプログラム、情報セキュリティーまで、多彩な学科・コースを擁するのが国際電子ビジネス専門学校です。同校ではこのほど、「サーバー構築技術」の授業において、インフラ基盤として「さくらのクラウド」を導入しました。今回は、授業を担当した情報スペシャリスト科の責任者である大城全揮氏に、導入の背景や教育現場ならではの効果、授業の手応えについてくわしくお話を聞きました。あわせて、実際に授業を受講した学生にもコメントをもらっています。
国際電子ビジネス専門学校は、1983年に沖縄県那覇市に設立されたITの専門学校です。情報スペシャリスト科(ベーシックコース/サイバーセキュリティコース)、医療ビジネス科、AI&ICTビジネス科、ITエンジニア科(ゲームプログラムコース/グラフィック・デザインコース)の4学科6コースを設置。沖縄県最大級の専門学校グループであるKBC学園グループの母体として、さまざまな業界で活躍できる専門人材を数多く輩出しています。
今回、「さくらのクラウド」を活用したのは、システム開発・セキュリティー・ITの高度な知識と技術を習得できる情報スペシャリスト科です。ゼロからITの専門人材を目指せるカリキュラムに加え、大手セキュリティー企業と連携した実践的な職業教育も実施しています。学科の特徴について、大城氏は次のように説明します。

「実践ありきではありますが、IT系の資格取得にも注力しています。学生には武器、企業からみると指標(資格)を持って社会に挑んでもらいたいという想いがあるからです。全国のIT専門学校のなかでも、資格取得数はトップクラスを誇ります」(大城氏)
その言葉のとおり、難度の高い情報処理技術者試験(応用情報、基本情報、情報セキュリティマネジメントなど)において、在籍中に多数の合格者を輩出。卒業生はインフラエンジニアやシステムエンジニアとして都内の大手企業へ就職するなど、県内外のITインフラを支えています。
同校では以前から、3年生を対象に「さくらのVPS」を活用した「サーバー構築技術」の授業をおこなってきました。一方で、IT業界ではクラウド活用が急速に広がり、学生からも「クラウドを本格的に学びたい」という声が増えてきたといいます。
すでに4年生の授業では外資系パブリッククラウドを取り入れていました(教育機関パートナー契約)が、初心者もいる教育現場で活用するうえでは課題があったといいます。
「外資系クラウドは資料やUI(操作画面)も玄人向けで初学者には学びにくい部分があったり、翻訳された言葉が日本人として直感的にわかりにくかったりと、学生の学習効率に課題を感じていました」(大城氏)
複数のクラウドサービスを比較検討した結果、大城氏が選んだのが「さくらのクラウド」でした。
「わかりにくい翻訳調の言葉ではなく、純正の日本語による表記や、シンプルなUI設計が使いやすくて気に入っています。コントロールパネル上で、実際にいま何が動いているのかが配色でわかるなどUIがわかりやすい点も、学生から好評でした」(大城氏)

また、「ガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」にさくらのクラウドが認定※されていることも、重要な選定理由だったと振り返ります。
※2025年度末までに技術要件をすべて満たすことを前提とした条件付きの認定
「将来クラウドを扱う仕事に就いた際、学生時代にガバメントクラウドに登録されている国産クラウドを使った経験があれば、自信を持って選定や提案ができるようになるはずです。そういった点でもメリットがあると判断しました」(大城氏)
ガバメントクラウド整備を見据えた高いセキュリティー要件や運用基準を満たすクラウド環境に、教育の現場から触れられる点も、結果として学生の学びをより実務に近づける要素となっていると言えるでしょう。
実際の授業では、学生たちが5人程度のチームを編成。オンライン上にWebシステムを構築し、それを実際のサービスとして運用する実務に即した内容になっています。成果物には、平成時代風のデザインにした投稿サイトや、野球選手のファンサイト、エンジニアやエンジニアを目指す方向けの性格診断サイトなど、学生らしい自由なアイデアが詰まったWebサービスが並びました。

「さくらのクラウド」の導入効果について、大城氏は確かな手応えを感じています。
「シンプルな操作性と設定画面のわかりやすさは、学生が安心して取り組むうえで非常に良かったです。授業を通して学生自身がサービスに触れ、トライ&エラーを繰り返しながら、自力でエラーを解決していく。こうした成功体験と失敗体験の積み重ねが、学生の成長に直結したと感じています」(大城氏)
さらに、学校運営の観点からは「データ転送量が実質無料」である点が大きなメリットになるだろうと大城氏はいいます。
「なかには奨学金を借りて通っている学生も多くいます。学校の思いとしては、授業料はできるだけ抑えつつ、最新技術を学ばせてあげたいんです。従量課金のクラウドでは予算管理が難しいという課題がありましたが、さくらのクラウドは予算の見通しが立てやすい。まずは3か月ほど使ってみて、その費用感を参考に年間の予算を組むといった柔軟な導入も可能だと感じています」(大城氏)
実際に「さくらのクラウド」を活用した学生のみなさんからも、ポジティブな感想が寄せられています。

「クラウドに触れるのは初めてでしたが、UIがわかりやすくて非常に使いやすかったです。とくに『シンプルモード』は、スペックと料金を一目で確認してサーバーを追加できるため、経験がなくても迷わずに済みました。また、ユーザー権限を付与する『IAMポリシー』も直感的に操作でき、初心者でも簡単に設定できるのはすばらしいと感じました」(大山ひかるさん)
「日本の法律に準拠したデータ管理など、国産クラウドならではの安心感がありました。HTML5でのコンソール操作が手軽にできる点や、『シンプル監視』による死活監視機能も便利でした。トラブル時の通知設定もコンソールから手軽におこなえるため、実際の運用現場で役立つ機能だと実感しました」(屋宜琉海さん)
今後について、大城氏は「さくらのクラウド検定」の活用にも意欲を見せます。「さくらのクラウド検定」とは、さくらインターネットが独自でおこなう、デジタル技術の基礎からクラウドコンピューティングのアーキテクチャー設計まで幅広く学ぶことができる認定試験のことです。
「当校は資格取得に力も入れているため、難関の国家資格に挑戦する前のステップとして、さくらのクラウド検定を活用する余地は大いにあると考えています」(大城氏)
また、同校では現在、生成AIを活用したコード作成やチーム開発の授業にも注力しており、今後さらにその領域を拡大していく予定です。
ほかに、さくらインターネットとの連携についても、さらなる期待を寄せています。
「今回の連携を機に、第一線で活躍するさくらインターネットのエンジニアによる特別授業なども、ぜひ実現していただければありがたいですね。学生にとって、現場のプロの話を聞くことは何よりの刺激と勉強になりますから」(大城氏)
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