クラウド上の仮想ルータを活用して、 見通し良く確実に統合認証システムを運用開始
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学校法人 桜美林学園
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公益社団法人 京都市観光協会は、京都市の唯一の観光関連組織として京都市と一体になり、 観光分野における調査研究、情報発信、持続的な観光地づくりや、文化の振興を柱にした様々な事業を行っています。 同協会が運営する、京都をより快適に、より深く楽しむ情報サイト「Kyoto Travel」のリニューアルを2025年6月に実施しました。ウェブサイト制作委託先であるエクスポート・ジャパンがウェブデザインやライティング、システム設計等を担当し、インフラ関連ソリューションを手がけているフューチャースピリッツが、サーバーとして「さくらのクラウド」を提案・構築しました。そこで今回は、公益社団法人 京都市観光協会の大西藍氏や株式会社フューチャースピリッツ クラウドインテグレーション事業本部 営業部 東條洋二氏、エクスポート・ジャパン株式会社の下松真之氏と小西智美氏に、「さくらのクラウド」を導入した理由やその導入効果、導入メリット、今後の展望などについて伺いました。
京都市観光協会では、行政をはじめ各事業者との連携のもと、京都の観光振興を積極的に推進しています。その一環として運営しているのが「Kyoto Travel」サイトです。本サイトは観光情報や地域のイベント、隠れた魅力などを発信しています。
コロナ禍を経て、外国人観光客が増加するに伴い、訪日観光客向けウェブサイトをリニューアルすることになりました。そのタイミングでサーバーをリプレイスし、基盤をリニューアルすることになりました。
京都市観光協会 大西氏:インフラ関連ソリューションを手がけているフューチャースピリッツから、「さくらのクラウド」をご提案いただきました。ウェブサイト制作委託先であるエクスポート・ジャパンとの連携により、スムーズなリニューアルを実現できました。
フューチャースピリッツ 東條氏:当社ではもともと、長年にわたり専用サーバーのホスティングサービスを提供してきました。ただ、京都市観光協会から「Kyoto Travel」サイトを海外向けにさらに拡大していきたいというお話をいただき、拡張性を持たせるため、クラウドサーバーを提案させていただきました。その際、24時間365日のサポートに対応し、コスト的にも、もともと契約していたサーバーとほぼ同等の価格で提供できることから※、ガバメントクラウドに選定されている「さくらのクラウド」を推奨しました。
※2025年度末までに技術要件をすべて満たすことを前提とした条件付きの認定

また、「さくらのクラウド」はウェブサイトへの攻撃を検知・遮断するセキュリティ対策「WAF(Web Application Firewall)機能」が無償で提供されていることもあり、「Kyoto Travel」サイト構築においてセキュリティ面で申し分ないと考えたといいます。

「Kyoto Travel」サイトは2025年6月にリニューアルされました。
エクスポート・ジャパン 下松氏:「さくらのクラウド」を構築する際、WAFが強固だったために、接続が遮断されるアクセスブロックがかかり、サイトの更新作業ができないという問題がありました。しかし、すぐに接続元のIPアドレスをホワイトリストに入れるなどの対応で解決していきました。
結果的に京都市観光協会のニーズを汲み、納得いただけるものを完成させることができました。また、「さくらのクラウド」のサーバー管理ツール「Plesk(プレスク)」は使いやすく、リニューアルサイト公開前のメンテナンスモードへの切り替えについてもすばやく操作することができました。テストサイトを本番サイトと同じ環境で、同一サーバー内に構築できる点も、便利な機能だったと感じています。
本番サーバーとCMSサーバーが分かれていた「Kyoto Travel」サイトですが、リニューアル後にはそれを一本化しています。
エクスポート・ジャパン 下松氏:CMSはWordPressを使っているのですが、管理画面で編集するときでも処理の重さを全く感じないため、「さくらのクラウド」の安定性という面ではとても助かっています。これまでの案件では、CMSの使い勝手や機能性は向上しても、表示速度が遅くなることがありました。その点、今回、想像していたよりも遅くならなかったことは、「さくらのクラウド」をチューニングしたことが関係していると考えています。
「Kyoto Travel」サイトのリニューアルが終了した今、観光案内所スタッフからも「サイトが使いやすくなった」という高評価を受けています。「Kyoto Travel」サイトが安定的に稼働し、「さくらのクラウド」が何事もなく静かに動いている安心感は、何にも代えがたいと京都市観光協会の大西氏は語ります。

京都市観光協会 大西氏:サイトのリニューアルは無事終わりましたが、今後もさらなるサイトの拡充を進めていきたいです。京都市観光協会は約1,600社からなる会員組織ですが、ITを駆使している観光事業者もいれば、FAXのみで対応しているような事業者もいます。デジタル格差はとても大きく、ITの知見を業界全体として高めていく必要があります。そういった業界全体のIT基礎力向上やAI対応は、今後当協会の事業として推進していく必要があると考えています。
また、「さくらのクラウド」に対する今後への期待を次のように話します。
フューチャースピリッツ 東條氏:「Kyoto Travel」サイトは海外からのアクセスが多いので、WAFなどのセキュリティ課題を解決しつつ、今後起こり得るサイバー攻撃対策についても当社として提案しながら、安全・安心なサイト運営を支援していきたいと思っています。
エクスポート・ジャパン 小西氏:さまざまなサーバー運用のオプションを持っているフューチャースピリッツには、引き続き相談していきたいと思っています。
京都市観光協会 大西氏:リニューアルした「Kyoto Travel」サイトにはFestivals & Eventsページを新設し、数多くのアクセスを集めています。日本語サイト「京都観光Navi」に掲載しているイベント情報から、外国人観光客向けのイベントをキュレーションして多言語サイトに載せる仕組みが作れたのは良かったと思っています。エクスポート・ジャパンにはネイティブスタッフが多く、外国人視点での意見をいただけるので、今後も引き続きサポートをお願いしていきたいと考えています。
【ご担当者の声】
京都市観光協会 大西藍氏
「フューチャースピリッツから説明を受け、セキュリティ面・費用面も含めて納得したうえで、『さくらのクラウド』を導入しました」
株式会社フューチャースピリッツ 東條洋二氏
「今後の拡張性も考慮してクラウドサービスの提案を検討。その中でも国産クラウドであり、信頼性の高い『さくらのクラウド』で構築したいと考えていました」
エクスポート・ジャパン株式会社 小西智美氏
「セキュリティ面を考えて、ガバメントクラウドに選定されているさくらインターネットの『さくらのクラウド』がサーバー選定の決め手となりました」
※掲載の記事内容・情報は執筆時点のものです。
