導入事例

オンライン英会話界の寵児「レアジョブ」のITインフラを支えるサービスとは

株式会社レアジョブ 様

今や大人気のオンライン英会話サービスの先駆けとして、急速にビジネスを成長させてきたレアジョブ。ビジネス拡大に伴うシステム刷新プロジェクトにおいて同社が選んだITインフラが、「さくらのクラウド」と「さくらの専用サーバ」だった。

課題
ビジネス成長による構築負荷
ホスティングサービスの運用
効果
クラウド導入で拡張性・柔軟性のある構成に
クラウド化することにより運用・保守も軽減

オンライン英会話業界をリードし続けるレアジョブ

株式会社レアジョブ(以下、レアジョブ)は、現在急速に利用者を増やしつつあるオンライン英会話サービスの最大手企業。創業は2007年とまだ若い企業ながら、日本におけるオンライン語学学習ビジネスの先駆けとして市場を開拓し、今では累積会員登録数17万人(2013年5月時点)と、業界で最大の規模を誇る。

同社が提供するサービスの最大の特徴は、Skypeを使って会員と講師が1対1で会話できる点。教室での集合学習スタイルとは異なり、自分のレベルに合った会話を講師と1対1で交わせるため、極めて実践的な英会話スキルが短期間の内に身に付くという。また、Skypeが利用できる環境さえあれば、早朝6時から深夜25時まで、好きな時間や場所でレッスンを受けられるという手軽さも、会員に好評を博しているという。

レアジョブ システムチーム チームリーダーの稻葉進吾氏によると、同社サービスのこうした特徴から、一般的な英会話スクールとは異なり、より本格的で実践的な英会話スキルの習得を目指す会員が多いという。

「英会話をお稽古事としてではなく、出張や海外赴任など、実践的な英会話スキルを短期間で習得する必要に迫られた20代、30代、40代のビジネスマンの会員様が多い。利用される時間帯も、仕事が終わった後の夜10時、11時台が最も人気。また最近では、始業前の“朝活”として、早朝に利用するユーザーも増えてきている」

こうしたビジネス目的のニーズに応えられるよう、同社では講師陣にも多様な専門知識を備えた人材をそろえる。その中心を占めるのは、フィリピンの最難関エリート大学「フィリピン大学」の現役生や卒業生、研究生たちだ。その数は総勢約3000人と、オンライン英会話業界では随一の講師数を誇る。

これらフィリピン人講師たちは、フィリピン現地からSkypeを経由して日本にいる会員と直接つながり、レッスンを提供する。レアジョブはフィリピンにもオフィスを構えており、現地での講師の選考や管理のオペレーションにも万全を期している。こうした、講師の質と量を確保・維持するための取り組みにこそ、同社がオンライン英会話業界でトップを走り続けられる秘訣があるのだという。

システム刷新に伴いインフラを「さくらのクラウド」と「さくらの専用サーバ」上に移行

稲葉 進吾 氏

このように、傍から見ると極めて順調にビジネスを成長させ続けてきたかに見えるレアジョブだが、実はその裏では重要な課題を抱えていたという。それは、同社の業務を支えるITシステム、中でも特に重要な位置を占めている予約システムに関するものだった。稻葉氏は、そうした事情を次のように説明する。
「創業当初はビジネスの規模がまだ比較的小さかったため、それに見合った規模のシステムを構築・運用するのみで事足りていた。その後、ビジネスが拡大していくに伴い、システムの方も拡張を繰り返してきたが、次第につぎはぎのシステムになり、これ以上の拡張に耐えられなくなってきてしまった」

サーバやストレージといったインフラはホスティングサービスで調達していたが、機器増設の柔軟性に限界があったため、突発的なトラフィック急増などに迅速に対応できなかった。また、たとえインフラが増強できたとしても、さらなる性能向上を求める現場からのリクエストには、その構造上、限界を迎えるのは時間の問題になっていた。これでは今後、ITがビジネス成長の足を引っ張ってしまうことになりかねなかった。

そこで同社は2012年、予約システムを刷新するためのプロジェクトを立ち上げた。アプリケーションを新たなフレームワークの基に再構築すると同時に、よりスケーラビリティに優れたインフラ上に移行させるという一大プロジェクトだ。そして、ここで新たなインフラとして同社が採用したのが、さくらインターネットの「さくらのクラウド」と「さくらの専用サーバ」だったのだ。

稻葉氏によれば、新インフラの検討開始当初は、さくらインターネットはあくまでも検討対象の1つに過ぎず、さほど注目していなかったという。

 「当初はあくまでも、見積もり依頼先の1社という認識でしかなかったが、すぐに営業の方が直接いらっしゃって、サービス内容を丁寧に説明してくれた。まさか営業の方が直接来るとは思っていなかったので、これには正直驚いた(笑)。そこで、いろいろ相談に乗ってもらった結果、弊社のシステム移行の要件にサービス内容が合致すると判断し、またコストパフォーマンスにも極めて優れていることから、さくらインターネットのサービスを採用することに決めた」(稻葉氏)

また同時期に、さくらのクラウドとさくらの専用サーバのデータセンター内接続がサポートされるようになったことも、決め手の1つになったという。

「予約システムのフロント部分、つまりユーザーや講師が直接アクセスしてくるWebアプリケーションの部分は、スケーラビリティを重視してクラウドを採用することにした。一方、顧客情報や営業情報のマスタデータベースは、信頼性やコンプライアンスを考慮して専用サーバ上に置きたいと考えていた。このようなシステム構成を検討していたちょうどそのころ、クラウドと専用サーバの接続サービスがじきにリリースされるという話を聞いた。さくらインターネットのサービスを採用した背景には、こうしたタイミングの良さもあった」(稻葉氏)

こうしてレアジョブは2012年末、同社のシステム刷新に伴い、さくらのクラウドとさくらの専用サーバのインフラ上に予約システムを移行させることを決定した。

重要なサーバ環境設定の自由度

2013年初旬から、実際のシステム移行の作業が始まった。アプリケーションの機能を幾つかに分割し、1つ1つ新たなフレームワークの下に作り直した上で、順次さくらのクラウドやさくらの専用サーバ上にのせていく。2013年6月現在、この移行作業はまだその途上にあるが、2014年3月までには、すべてのシステムの移行を完了させる予定だという。

現在のところ、移行作業はおおむね順調に進んでいるという。その過程において、サービスの使いやすさをあらためて実感したと稻葉氏は述べる。

「さくらインターネットのウリの1つでもある『サーバ設定の自由度』には、かなり助かっている。社内で開発したものをそのまま安心して動かすことができるのは、この自由度の高さ故。今までサーバ環境の設定で苦労してきただけに、この点は非常にありがたい」

また、さくらのクラウドとさくらの専用サーバは、ともに石狩データセンターで運営されている。首都圏から地理的に大きく離れており、かつ自然災害の少ない立地であることから、システムの信頼性の面でも安心感があるという。

「もともと、マスタデータベースのバックアップはとっていたが、それに加えて石狩でサーバが稼働していることから、システム全体としては高い信頼性を確保できていると考えている」(稻葉氏)

 間もなく、すべてのシステムを石狩データセンター上で稼働することになるレアジョブだが、これからのビジネス成長とユーザーサービス拡充のためにも、さくらインターネットのサービスには今後も大いに期待していると稻葉氏は述べる。

「今後も、弊社ミッション『日本人1000万人が英語を話せるようにする』の実現に向けて、毎日約1万レッスン実施しているデータを最大限活用した“スピーキング能力向上の見える化”も計画している。そうなると、サービスや業務を支えるITインフラには、さらなるスケーラビリティが求められてくる。そうした要件を満たすためにも、さくらインターネットのサービス拡充には今後も期待していきたい。ユーザーの声がサービスに反映された結果、さくらインターネットのサービスとわれわれのビジネスとがともに成長を続け、今後とも両社間でいい関係を築いていければと考えている」

本記事で紹介している「さくらの専用サーバ」は現在、新規お申し込み受付を終了しており、後継サービスとして「さくらの専用サーバPHY」を2020年7月28日より提供しています。

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株式会社レアジョブ
事業内容
オンライン英会話サービス事業
設立
2007年

導入サービス

さくらの専用サーバ
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